近畿リハビリテーション学院,辻クリニック,評判

■ INFORMATION ■
18年11月  控訴審の争点と展望
18年11月  裁判についての寄稿
18年11月  大阪府へ要望書を提出

18年10月  実習1単位45時間について
18年10月  裁判判決に関する手記
18年10月  高裁傍聴のお願い

18年8月  6月28日 地裁判決文
18年8月  6月28日 地裁判決文

18年8月  6月28日 地裁判決文
18年8月  地裁判決の概要説明

18年7月  近リハ前ビラまき
18年7月  大阪府理学療法療法士協会回答
18年7月  質問主意書提出と回答

18年6月  辻クリニック Nバイザー証言
18年6月  辻クリニック Nバイザー証言
18年6月  原告最終準備書面より(6)
18年6月  原告最終準備書面より(5)

18年5月  大阪地裁判決日と報告会
18年5月  原告最終準備書面より(4)
18年5月  原告最終準備書面より(3)

18年4月  原告最終準備書面より(2)
18年4月  理学療法療法士協会へ申し入れ
18年4月  近リハ合格率について(更新)

18年3月  原告最終準備書面より(1)
18年3月  週刊金曜日に掲載
18年3月  判決期日が決定しました

18年1月  証人尋問を終えて
18年1月  裁判傍聴レポート2
18年1月  裁判傍聴レポート1

17年12月  12/13証人尋問レポート
17年12月  カリキュラム改善検討会の見解
17年12月  カリキュラム改善検討会へ申入れ

17年11月  証人尋問スケジュール案内
17年11月  11/23支援者集会ご報告
17年11月  裁判支援へのビラ撒きを実施
17年11月  11/23支援者集会のご案内

17年10月  証人尋問日程が追加に
17年10月  原告準備書面20

17年9月  近リハ、またも定員超過
17年9月  毎日新聞に掲載されました

17年8月  11/23支援者集会のご案内
17年8月  証人尋問日程が決まりました
17年8月  被告準備書面より

17年7月  近リハの経営と法令違反
17年7月  原告準備書面19
17年7月  原告準備書面18

17年6月  実態調査の結果発表
17年6月  カリキュラム改善検討会発足

17年5月  近リハの規則違反について
17年5月  原告準備書面17
17年5月  原告準備書面16

17年4月  近リハ合格率に関する分析
17年4月  近リハ合格率について(更新)

17年3月  厚生労働委員会で取上げ..
17年3月  養成校への実態調査内容

17年2月  養成校に関する情報開示請求
17年2月  近畿地方各府県県担当部署

17年1月  原告準備書面15を掲載し...

16年12月  近リハ合格率について(3)
16年12月  辻クリニック準備書面5…
16年12月  原告準備書面14を掲載し...
16年12月  調査要望内容について

'16年9月  大阪府の監督体制について
'16年9月  原告準備書面13を掲載し...

'16年8月  近畿厚生局と大阪府へ調査...
'16年8月  原告準備書面12を掲載し...
'16年8月  原告準備書面11を掲載し...

'16年7月  近畿厚生局へ行ってきました
'16年7月  症例患者に関する回答
'16年7月  原告準備書面10を掲載し...

'16年6月  再質問への答弁書(全文)
'16年6月  再質問主意書全文を掲載し…
'16年6月  再質問主意書が提出され…

'16年5月  症例患者に関する求釈明
'16年5月  近リハ国家試験合格率について(2)

'16年4月  支援の会、会員登録のお願い
'16年4月  原告準備書面9を掲載しました
'16年4月  '16年近リハ国家試験合格率

'16年3月  内閣に質問主意書が提出され…
'16年3月  国会へ行ってきました

'16年2月  近畿リハビリテーション学院国家試…
'16年2月  原告準備書面8を掲載しました
'16年2月  辻クリニック反論内容記載し‥

'16年1月  原告準備書面7掲載しました
'16年1月  弁護士による裁判の経過報告


'15年12月 大阪府理学療法士会で・・・
'15年12月 支援の会、会員登録のお願い

'15年11月  辻クリニック準備書面3を…
'15年11月  原告準備書面6掲載しました

'15年10月  中国ブロック理学療法士学会…

'15年9月  原告準備書面5掲載しました

'15年8月  支援の会結成総会のご報告

'15年7月  支援メッセージ頂きました
'15年7月  弁護士による事件概要説明

'15年6月  支援の会、会員登録のお願い

'15年5月  原告準備書面掲載しました
'15年5月  支援の会結成会のお願い

'15年3月  第3回期日決定しました
'15年3月  第2回法廷内容掲載しました

'15年2月  サイトからのお願い

'15年1月  第2回期日決定しました
'15年1月  第1回法廷内容掲載しました
'15年1月  第1回法廷が開かれました
'15年1月  意見陳述内容掲載しました
'15年1月  訴状を掲載しました

'14年12月 週刊金曜日に報道されました
'14年12月 第1回期日決定しました

'14年11月 訴状を提出しました
'14年11月 毎日新聞で報道されました

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近畿リハビリテーション学院と辻クリニックに対する裁判のサイト,経過・裁判日程,評判 裁判の経過 PASSAGE 
~理学療法士専門学校生自殺事件の裁判経過~
 
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■ 大阪高等裁判所 第1回口頭弁論日と報告集会のお知らせ

大阪高裁での第1回口頭弁論日が決定しました。また、弁論の後に、裁判の現状をご報告する報告集会を開催しますので、ぜひ傍聴及び支援者集会にお越しください。

第1回口頭弁論
  2018年11月2日(金) 午後1時10分
  大阪高等裁判所別館 7階 73号法廷

報告集会(予約不要)
  2018年11月2日(金) 午後1時45分
  大阪弁護士会館 12階 1205号室


近畿リハビリテーション学院と辻クリニックに対する裁判のサイト 実習、いじめ、パワハラ


 
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■ 地裁判決文が閲覧できます

6月28日に大阪地裁で下された判決文が裁判所のホームページで掲載されています。

◆判決文を読む◆

判決文は100ページに上りますので、上出恭子弁護士による概要説明を参考にお読みください。

判決の翌日に被告らは控訴してきました。大阪高裁において裁判が継続します。引き続きわたし達の裁判にご支援をお願いします。


 
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■ 6月28日 大阪地裁判決

6月28日に、大阪地裁で判決が出ました。

主 文
1 被告らは、原告に対し、連帯して6125万1000円およびこれに対する平成25年11月30日から支払い済みまで年5分の割合による金員を支払え。

2 訴訟費用は被告らの負担とする。

原告の主張がほぼ認められる内容となりました。
ご支援くださいました皆様には、心よりお礼申し上げます。

被告らは控訴してくると思われます。今後も引き続きわたし達の裁判にご支援をお願いします。



 
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■ 辻クリニック  バイザーN 証人調書より

 2017年12月27日に行われた証人調べの内、バイザーNの調書よりバイザーNの証言の一部を抜粋します。

N  =辻クリニック・バイザーN(実習担当者)
弁護人=原告側弁護人

弁護人:大野さんが留年をしてかなり切羽詰まって、この実習に来ているという認識は、あなたにはあったのでしょうか?

N  :はい

弁護人:あなた自身も、近リハの在学中に自殺された方がいることはご存知でしたよね。

N  :はい

弁護人:同級生やね。あなたの。

N  :そうです。

弁護人:だから、そういう意味で言うと、実習中に自殺した事例があることは、あなたもよく分かっていたと。

N  :はい。

弁護人:そうすると、精神的に追い詰めないようにしようという配慮は、あなたとしてはあったわけですか。

N  :ありました。

弁護人:では、それに基づいて聞きますが、11月12日の検査を中止したんだけど、やり方をあなたは事前に教えたんですか。

N  :検査の仕方ですかね。

弁護人:はい。

N  :仕方は彼が大まかに説明したので、それで了承しました。

弁護人:では、実際にやって見せたわけではないのですか。

N  :それはしないです。

弁護人:顛末書のほうを見ますけど、これは大野さん本人が直後に書いたものですよね。この13日の欄を見ますと、「“これはボイコットしているのと一緒”と指摘されました。そして、“今日はもう見せたくない、帰るか”と言われました。」と書いてあるんだけど、こういう発言をあなたはしたわけですよね。

N  :してないです。

弁護人:してないのに、大野さんは書いたのですか。

N  :その考えることに対しては、ボイコットしているのと一緒やでていうことは示しましたね。

弁護人:「ボイコットしているのと一緒」という発言はしたの。

N  :流れの中ではあったと思います。

弁護人:「今日はもう見せたくない、帰るか」ということはどうですか。

N  :みせたくないとは言っていないです。

弁護人:どけど、大野さんはそういうふうに書いているんですね。それでね、「その後、30分程、リハ室の角のスペースで待機していました」と。30分ほど何をさせていたんですか、大野さんに。

N  :一回、学校に帰って調べてくるのか、それともこのまま実習を続けるのかをちょっと考えてみてっていうことで。

弁護人:それで、30分ほど何をさせてたの。立たせていたのですか。

N  :いいえ、座ってもらって作業もしてもらっていたと思います。

弁護人:何の作業ですか。

N  :その考察だとか検査について、やり方について何か作業はしてたと思います。

弁護人:その後でね、「最終的には謝罪し、受け入れて頂きました。その際、次やったら終了と言われました」と書いてある。こういう発言はされたんですか。

N  :いいえ。

弁護人:大野さんはあなたが言ってもいないことをこうやって報告書に書いているんですか、じゃあ。

N  :そのニュアンスが違います。

弁護人:いや、だからニュアンスが違う。じゃあ、「次やったら終了」という趣旨の発言はあったのですか。

N  :次やったら、患者さんが嫌がって終了になるとは言いました。


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弁護人:サブバイザーの15日当時のメールを示します。サブバイザーはメールに、「どうしました??大丈夫ですか?連絡ください!」、「“帰れ”と言ったN先生が焦ってはったし」、「何度も言っていますが、自分を追いつめたらだめですよ~」と書いている。サブバイザーはある意味で大野さんがかなり煮詰まって精神的に追い詰められているということは自覚されてたんじゃないですか。

N  :それは、わからないですね。

弁護人:サブバイザーからあなたにそういう話はなかったんでしょうか。

N  :ないですね。

弁護人:それから元実習生のPさん(大野さんと同時期に辻クリニックで実習していた実習生)は、この15日に、あなたが要するに『何で帰れって言うんだというと、実習生の反応を見るんだと、これで帰るようではあかん』ということをあなたからPさんは直接聞いたと言ってるんです。そこはどうですか。

N  :それはないです。

弁護人:今度は、(大野さんの担任の)A先生の報告書ですが、あなたと電話で連絡した後、A先生が書かれているんですが、「この時より、実習指導者は学生の発言を無下にするような発言は避け、指導をした際もフォローをするように心がけていた。また『帰れ』のような発言も控えた。」と報告してるのですが、これはたぶんあなたからそういう報告を受けたからではないんですか。

N  :報告はしてないです。

弁護人:してないのに、A先生は、なぜあなたのことを書いてるんでしょうか。

N  :それは分からないです。

弁護人:結局、でも、あなた以外の今示した証拠は、すべてがあなたが帰れって言って大野さんが帰ったていうことを示してるんですが、それはどうですか。もう一度確認しますが、ないですか。

弁護人:彼の方から一旦帰りますという発言は覚えています。


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裁判官:次に、先ほどあなたのお話ですと、大野さん以前の実習生4,5人を学校へ帰らせたことがあるという事でしたね。

N  :はい。

裁判官:それは、あなたの指示にその実習生が従わなかったからということでしたね。

N  :一人はそうです。

裁判官:他の3,4人はどうだったんですか。

N  :全員は覚えてないんですけども、学力的に非常に実習を続けるには困難な学生っていうのもいましたので、その学生も先生と相談して一回帰ってもらったことはあったと思います。

裁判官:大野さんについては、あなたの指示通りデイリーを記載しなかったから、学校へ帰って調べてくるかっていう形で帰らせようとしたっていうことですか。

N  :はい。

裁判官:そもそも、なんであなたがね、実習生が指示に従わない場合には、学校へ帰らせようとするのかなて言うところをお聞きしたいんですけれど。

N  :基本、やっぱり学生にとっては実習ってアウェイなんです。その中でやっぱり学生とコミュニケーションとろうとしても本心を言ってもらえないことが多いですし、その先生に直接会って話を聞いてもらうっていうことが、一番、ぼくにはその解決としては大事だと思っているんです。

裁判官:それは、あなたの指示どおりに、例えば、デイリーを記載しなかったことと関係あるんですか。

N  :デイリーを記載しなかったというよりも、検査について上手く行かなかったってことですかね・・・それで帰したことはないとは思います。

裁判官:検査方法を調べてきた方が君のためになるからっていうような話もあったんですか。

N  :はい。

裁判官:これは辻クリニックで検査方法を調査したり、検討したりすることっていうのはできないんですか。

N  :検査の方法って非常に複雑なところもありますし、辻クリニックにある本っていうのもそこまで詳しいものもありませんので、学校の方が図書館もありますし、それでじっくり調べて、かつ、先生とも相談してもらえるっていうところが一つのきっかけだったと思います。


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裁判長:11月12日に、今日は一旦帰ってしらべてくるかというふうに言われたわけですよね。

N  :はい。

裁判長:これはどういう趣旨で言われたのですか。

N  :その検査の方法が間違っていまして、それに対して調べてきてほしかったんですけども、それが書いていない状態で検査を進めることが出来なかったので、今の状態だとその患者さんがどのような検査を受けるかっているのが担保できなかったので、それで一回、学校できちっと調べてもらいたいということと、あとは先生と話をしてもらいたいっていう気持ちがあったと思います。

裁判長:検査の方法について、あなたの方で具体的に指導をされたことはあったんですか。

N  :あります。

裁判長:どういうふうに指導されたたんですか。

N  :その前ですか。

裁判長:その前に。

N  :その前にはないです。それは基本的にはもう授業で終わってる課程ですので。

裁判長:この検査方法が間違っていたっていうことで、あなたの方でこの段階でね、指導しようとは思わなかったんですか。

N  :まずは、自分で考えてもらいたいと。

裁判長:この、一旦学校に帰るっているのは、学生にとってプレッシャーになるとは思わなかったんですか。

N  :プレッシャーになる可能性も多少あったと思います。

裁判長:それは認識されていたわけですか。

N  :はい。

裁判長:あなたの話では、1月15日に大野さんから「一旦学校に帰ります」と言って、あなたの方が「じゃあ、帰り。」というふうに言ったっていうことですけど、これ、どういう風な口調で言われたんですか。

N  :「じゃあ帰り」ってことですかね。

裁判長:はい。

N  :小声で言ったと思います。

裁判長:言い方として強い口調で言われたってことはないんですか。

N  :それはないと思います。

裁判長:(乙第5号証を示して)「相当のことだと思い、“じゃあ帰り”と強く言いました。」と言うふうに、あなたの陳述書、報告書に書いてありますけど、どうですか。

N  :気持ちとしてはそういう強い気持ちはあったかもしれないです。

裁判長:これは事故があった直後、割と直後に書かれた報告書ですよね。

N  :はい。

裁判長:「“じゃあ帰り”と強く言いました」っていうのは、どういうことなんですか。

N  :彼が帰りますというふうに述べたことに対して、少しぼく自身は納得できなかったので、それでそのような少し気持ちとしては強く言った可能性はあります。

裁判長:強い口調で言った可能性もあるっていうことですか。

N  :大声を出してとかではなくて、「じゃあ帰り。」と断定的な気持ちで言ったかもしれないです。

裁判長:あなたはこれをどういうつもりで言ったんですか。

N  :彼が一旦学校に帰るっていうことだったので、かれがそれを望むのであれば、こちらとしては許可するしかないかなっていうことで伝えたと思います。

裁判長:あなたの話だと、「じゃあ帰り。」と言って、大野君が帰ったと。それであなたの方は驚いて追いかけたっていうふうに書いてありますよね。陳述書に。

N  :はい。

裁判長:何で驚かれたのですか。

N  :一旦荷物を取って服を着替えてから、また学校に帰ってから、こちらはどう対応したらいいかを説明するつもりだったんですけども、そのまま荷物を持って出て行ったので、驚いて追いかけたんです。

裁判長:あなたは大野さんといろいろと話をしようとおもっていたわけですか。

N  :はい。

裁判長:でも、「じゃあ帰り。」と強い口調で言ったら、そのまま学生は帰るかもしれないということは考えなかったんですか。

N  :その後、ですから、一旦荷物を取って来てくれるっていう話はしました。

裁判長:でもそれは陳述書には書いてないですよね。

N  :それは書いてないです。

裁判長:あなたは「じゃあ帰り。」と言って、大野君は帰ると、その時は帰るとは思わなかったわけですか。帰ることを許可したみたいな感じなので。

N  :はい。

裁判長:あなたの考えとしては、その後、大野さんといろいろと話をしようと思ってたわけなんですか。

N  :はい。

裁判長:どういうことを話ししようと思ったんですか。

N  :まず、検査のことについて調べてきてと、学校に帰って調べて来てっていうのと、あと、先生に先にこっちから連絡しておくから、先生とも実習のこれからの流れに関して相談するようにっていうるふうに伝えようとは思っていました。

裁判長:「じゃあ帰り。」と言った後に、大野さんに何かはなしをしたんですか。

N  :話をする前に出て行ってしまった。

裁判長:なにか話をするので、ちょっと待っておくようにとかね、そういうことは言われた訳なんですか。

N  :ですから、荷物をとりあえず取って来てっていうことを言ったとは思います。

裁判長:荷物を取ってきてって言われたんですか。

N  :はい。

裁判長:荷物を取って来てって言われても、いろいろと話をしようと言うふうなことの意志は伝わらないんじゃないですか。

N  :荷物を取って、こっちに来てもらいたいっていう気持ちはありました。

裁判長:でも、具体的にちょっと話をしようというふうに言われた訳ではないってことですか。

N  :話をしよう、話が、とりあえず一回帰って、「じゃあ、帰り。」っていうふうに言って、手荷物を取って来てくれるっていうふうに言いました。

裁判長:荷物を取って来てくれるって言ったら、荷物持って出ていくっていうふうに思うかもわからないですよね、学生は。

N  :普通はまず着替えてくると思いました。

裁判長:このね、「じゃあ、帰り。」っていうのを強い口調で言われたとしたら、大野さんにも強いプレッシャーが掛かったんじゃないかというふうには思わないですか。

N  :ただ、彼はそれを依頼してきたので、ぼくとしては許可っていう気持ちもあったと思います。

裁判長:大野さんの方で学校に帰るっていうことを言い出す、仮に言い出したとしてね、それ自体プレッシャーが加わっているので言い出したというふうには考えないのですか。そう思わなかったのですか。

N  :それは、その、行き違いがあったのかなっていうふうには感じました。


証人尋問終了
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■ 最終陳述書面より 原告の主張(6)

 2月28日に結審した本裁判に提出した最終陳述書面より、原告の主張を抜粋しました。
(原告の主張(1)はこちら)
(原告の主張(2)はこちら)
(原告の主張(3)はこちら)
(原告の主張(4)はこちら)
(原告の主張(5)はこちら)

第6 輝民の自死に至る経過

  輝民は実習が開始してからは、家庭では食事と風呂以外は、ずっと机に向かってレポートを作成する状態で(原告本人調書6頁)、睡眠不足が常態化していたが、11月13日のNバイザーからのパワハラ的対応を受けてからは、「本当に落ち込んだ様子で、家庭では会話もなく憔悴しきった様子となり」(前同10頁」、15日の「帰らせ事件」後、輝民は激やせ状態となり、原告の姉が「死に神に取り憑かれたような様子で本当に痩せてきている」と原告にアドバイスするほどとなった(前同13頁)。また家族にものも言わず目もあわせなくなった(小林証人調書13頁)。

 その後背中全体の痛みを輝民は訴えるようになり、レポートにかける時間は更に増加し、食欲もなく,憔悴しきった様子が続いた(原告本人調書15頁)。
 また11月25日以降は、「自失ぼう然としているというか、もう、身体的にも精神的にも肉体的にも,やらなければならないという焦りはあっても、付いていけないといいますか、こう、ぼうっとしているというか」「なにもできていない」という状況になっていた(前同16頁)。
 また25日から29日に一旦延期された症例発表について、「実習の中の試験のようなもので、これをクリアしない限りは実習をパス、合格することは出来ない非常に重要な,プレッシャーのかかるもの」と言う認識を輝民は持っていたと考えられる(前同41頁)。

 その中で、睡眠不足、バイザーからのプレッシャーの環境下で、思うように課題やレポートが進まない焦りから、頭がぼうっとして何も手に付かない状態に11月25日以降は陥っていたことがうかがえるのである。これは、いわば前年度と全く同じレールを輝民が走り始めていることを明らかに示しており、早晩、失踪や自死という事態が生じうる危険な状態であることは、予想可能であり、注意深く輝民の実習状態をフォローしていれば、学院も辻クリニックもその様子に気が付かない筈は無いと考えられるのである。

 本件の輝民の自死は、十分避け得た。これが、本件の審理を通じて原告が得た揺るぎない確信である。



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■ 最終陳述書面より 原告の主張(5)

 2月28日に結審した本裁判に提出した最終陳述書面より、原告の主張を抜粋しました。
(原告の主張(1)はこちら)
(原告の主張(2)はこちら)
(原告の主張(3)はこちら)
(原告の主張(4)はこちら)

第5 実習中の学院の不十分な対応

1 輝民の学院へのSOSの発信

  上記のとおり、輝民は辻クリニックでの実習において、特にNバイザーからのプレッシャーやハラスメントに精神的緊張を強いられ、また担当症例の評価に苦闘し、学院のD教諭に対して、以下のとおりSOSの信号を発信していた。

(1) 11月14日のメール(甲34の1 2頁)
 11月13日に輝民は、Nバイザーから「今日はもう見せたくない、帰るか」「次やったら終了」等と言われたが、この事実を翌14日に担任のD教諭宛にメールで報告している。その現状報告のメールでは、「今のところ、継続して行っておりますが,昨日帰らされかけました。謝罪してどうにか帰らずに済みましたが,予想どおりプレッシャーが強い環境で、一時評価で苦労しています。気を使いすぎて思うように考えられない、抜けが出てしまっている状態です。」「他校の実習生が体調不良で今日欠席でしたが、昨日話した感じだと、バイザーとの関係で悩んで来るのが辛いようでした。」「グチになってしまい申し訳ありません。明日も頑張ります。」(甲34の1 2頁)となっており、Nバイザーから「帰れ」と言われたことや、プレッシャーの強い環境下で担当患者の評価に悩んでいる事実や、思うように考えられず,思考に抜けが出ている事実を報告している。

 このメールに対してD教諭は、「頑張りすぎたら駄目だよ」的なことはいったのではないか(D証人調書13頁)と証言するが、どのような対応をしたかは記憶にないという(前同32頁)。

 この14日のメールの内容は、輝民に既に危機的状況が生じていることを知らせるものである。状況認識に乏しいD教諭のみを責めることはできないかもしれないが、このメールは精神的プレッシャーの中で,既に輝民には前年度の実習と同様の「患者の評価が良く出来ない」「その中で焦りが生じ、レポート進められない」という状況が進行していることを端的に示しているのである。学院は,前年度の輝民の報告書(甲8)で、上記のような状況下で輝民が失踪事件を惹起する精神症状を呈した事実は知っていたのであるから、その報告書を検討し、慎重に輝民の実習状況を見守っていたのであれば、この時点でただちに対策を講じるべきであった。ところがD教諭はこのメールがあったこと自体を学院に報告もしていない(D証人調書51頁)。

 学院が作成した学生のメンタルヘルス対策の資料(甲47の2)では、「パワハラと判断される前兆があれば、実習を中断し、別の実習地を検討する。」「実習の実施状況を一週間毎に区切り、実習の今後について判断する。この際、実習指導者、学生、担当教員、担任又は必要であれば保護者、学院が参加する。」(12頁)とされており、「実習中における心の健康不調を早期に発見し、早期に対応するためにも、いつもと違う実習中の学生の様子について,以下のような状況に気をつける -・思考力や判断力が低下し学習の能率が悪くなる・実習の成果が出ない・課題の遂行ができない」(23頁)とされ、実習チューター教育管理12うカ条(21頁)では、「教員は学生に潜在的・顕在的能力にあった実習をさせ、過剰な負担をかけないよう気を配ること」とされており、11月14日のメールの時点で、学院作成の上記メンタルヘルス方針が守られ、ただちに関係者の協議や今後の実習の可否の判断をし、輝民への過剰な精神的負担が除去されるべきであった。

 しかしながら、学院のメンタルヘルス方針は文字通り「絵に描いた餅」に過ぎず、そこに書かれた上記対応策は何ひとつ取られる事はなかった。

(2) 11月15日の「帰らされ事件」と輝民の顛末報告(甲6)
11月15日にNに理不尽に「帰れ」と言われて輝民が学校へ戻った際、担任のD教諭以外にT山学科長やA教諭が対応している(D証人調書14頁)。まず、学院の実質責任者であるT山学科長は、その時の記憶はない(T山証人調書11頁、31頁)とのことであり、D教諭がどうフォローしたかも覚えていない(前同32頁)状況である。これは当時の学院の実質的運営の責任者は、輝民の実習状況に対する危機意識が当時からゼロに等しかったことを示している。

 他方、前年度の実習担当で失踪事件後輝民の実習をフォローしたA教諭は、25年の実習で輝民に対して何らかの責任を負う立場ではなかったが、「スーパーバイザーの先生とコミュニケーションがうまく取れないと。誤解されることとかも多々あったようですね。なかなか実習がうまくいかないという部分に対して彼自身がプレッシャーを感じておったと。」「それで何とかならないもんですか」という形で輝民から具体的に発言があった旨証言する(証人A調書32,33頁)。A教諭は、輝民が「15日の時点では、もう本当に心身共に疲れてる状態はうかがえた」(前同33頁)とのことで、輝民が実習先の変更を希望していたと受けとめていた(前同26頁、32頁)。そのため、途中から輝民とD教諭の話合いに割り込み、「私はスーパーバイザーと大野君とのコミュニケーションが全然できてないと、その部分が一番、実習を困らせてる原因なんじゃないかと話しをし」「D先生の方でもうすこし親密に連絡を取ったらどうかと」担当者であるD教諭にアドバイスをしていたのである(前同17頁)。

 ところが担当者のD教諭は、学校へ実習生が戻るということは一種の異常事態であるとの認識は有していたが、それ以上の危機意識が低く、A教諭のアドバイスを受けても、輝民が「気を遣いすぎているのでは」「バイザーに強めに言われて強く受け取りすぎというか、強い言葉を使っているがそこまで問題視していないのでは」程度の認識であり(D証人調書57頁)、そのために「バイザーの声が小さくて聞きにくいならそれを電話でバイザーに伝えて解決できた。」という程度の問題意識しかなかった(前同書22頁)。

 またD教諭が指示して輝民に書かせた「実習の顛末」(甲6)を読んでもさしたる問題意識を持つことはなかった(前同35頁)。これにはD教諭の経験の浅さや沢山の学生を受け持っていたことによる多忙さも当然影響をしていたであろう。このため、結局この日に学院が取った対応は、Nバイザ-に電話を入れて、「声が小さいのは直して欲しい」と伝えるに止まり(前同44頁)、最低限必要と思われる「学生が戻る日に教員も同行して、それで実習を復帰させてくれと言う形での同行」(証人A調書34頁)すらしていないのである。

 本来は、遅くともこの11月15日の段階で、学院としては実習先の辻クリニックの変更が検討されるべきであったし、担任教諭や学院の学科長が実習先に赴き、バイザーや輝民とともによく話し合い、バイザーの圧迫的態度の是正や、「帰れ」という発言がどれだけ実習生を苦しめるかを説明し、輝民が担当症例で精神的に追いつめられ、能率が低下し、課題の遂行が出来ない状況を前提に実習の進め方を抜本的に改善する議論がなされるべきであったのである。輝民の前年度の精神的な状況も、学院はキチンと辻クリニック側に説明すべきであった。そうすれば、その後輝民が更に精神的に追いつめら自死に至るという不幸な事態は十分避けられたと考えられる。

 にもかかわらず、学院は電話1本のみの対応で翌日輝民を一人で実習先の辻クリニックに帰すことしかせず、精神的にギリギリ追いつめられた輝民が救いをもとめているのに、「厳しいけども覚悟を決めてまた行く」(証人A調書27頁)という形で、何ら事態の改善がされないまま再度過酷な実習に輝民を戻しただけの対応であった。

(3) 11月21日のメール(甲34の1 3頁)
 以上の状況から、11月16日以降も、場合によっては「帰れ」との発言は慎んでいたかも知れないが、Nバイザーの対応に基本的変化は見られなかったと考えられる。その中で、11月21日には輝民からD教諭宛に「今日も叱られましたが、どうにか続いています。頑張ります。」とのメールが送られているが、D教諭はこのメールに対して「よくやってるのに重く受け止めすぎ」という程度の認識しかなく(D証人調書37頁)、1月15日の事件の後であるにも拘わらず、このメールについて学院に報告もしていない(D証人調書52頁)。

(4) 11月27日28日の携帯への電話
 D教諭の報告書(乙4)によると11月27日、11月28日と連日輝民からD教諭の携帯に電話があり、担当患者の歩行の評価について輝民からの質問があり、また初期評価まで到達していないが,実習の進捗状況として問題が無いかと質問があったとのことである。
 前記のとおり輝民は29日の実習先の症例発表を前にして、担当患者の評価にかなり悩んでいた。また症例発表では実習先の関係者みんなから「駄目だし」をされるが、D教諭は「とにかくそれを乗り越えましょう。」的なやり取りを輝民としたのみである(D証人調書17頁)。
 しかしながら、当時の輝民の状態は後述する家庭での様子からして、睡眠不足と精神的緊張、焦りから、レポートが全く進まない状況に至っており、前年度に「心因性健忘症」により失踪事件を惹起したのと全く同じ経過をたどっていたのである。この事実は既に11月14日、15日の件で学院には輝民から報告がされている。D教諭がせめてA教諭程度の問題意識を持ち、あるいは前年度の輝民の報告書(甲8)を念頭に置いていたなら、輝民の精神状態が極めて危険な領域に至っていることは容易に想定出来たはずである。

 しかしながら、D教諭の認識は、「バイザーはよくやっているという評価なので、しんどいけれど乗り越えよう。」程度の認識しか持ち得なかった。


2 近畿リハビリテーション学院の不十分な対応

  以上の経過を見れば、本件では輝民から学院に対して何度もSOSが発信されているのに、学院としては学院が決めた実習生のメンタルヘルスに関する方針にしたがった行動を何一つとらず、輝民の自死という最悪の事態が発生するまで放置したと言わざるを得ない。


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■ 最終陳述書面より 原告の主張(4)

 2月28日に結審した本裁判に提出した最終陳述書面より、原告の主張を抜粋しました。
(原告の主張(1)はこちら)
(原告の主張(2)はこちら)
(原告の主張(3)はこちら)


第4 辻クリニックに於ける実習中の状況

1 辻クリニックリハ課O証言、バイザーN証言の評価について
被告一裕会(辻クリニック)のO証人及びN証人は陳述書を提出のうえ(丙7、8)、証人として証言しているので、この両名の証言全般の評価について一言しておく。

 まずO証人の証言は、原告の主張を全般的に否定するが、その証言内容には具体性が乏しく、Nバイザーからの伝聞内容の証言や「具体的には知らない」旨の証言が多く、O証人が自ら見分した事実に関する具体的事実に関する証言は極めて少ない。

 次にバイザーN証人の証言であるが、その証言は同人の自己防衛意識が強く反映されており、自己に都合の悪い事実については、否定したり、否定しきれない事実の場合にはその程度をいかにも弱かったかのように修正したり、「自分の意図とは違って受け取られた」という弁解調の証言が多い。

しかしながら、本件で提出された輝民の顛末報告書(甲6)や同時期辻クリニックで実習していた元実習生のP報告書(甲89)と明らかに食い違い、他の証拠とも矛盾することが多く、N証人の証言の信用性は極めて低いと評価せざるを得ない。

 上記両名の証言と比較して、輝民の「実習の顛末」に関する報告書(甲6)は、辻クリニックの実習の最中に輝民自身により記載されたものであり、辻クリニックでの実習の経過を学院に報告するために詳細に記載されたものである。
輝民自身には、その報告内容を偽ったり、誇張しなければならないような動機はなく、正直に辻クリニックでの実習の実情やNバイザーとの人間関係での悩みを報告しており、その内容は極めて信用性が高いと評価できる。またP報告書(甲89)もこの輝民の報告書の内容に符号しており、これらにより、当時の辻クリニックにおける実習の実情や雰囲気はリアルに理解することが可能である。

そこで以下に、輝民の報告書及びP報告書で明らかにされた辻クリニックの実習経過を検討することにする。

2 輝民の顛末報告書
 輝民は、11月15日に実習先の辻クリニックから学院に戻った後、「実習の顛末」を学院に報告書の形で提出している。この報告書は11月12日から15日の実習経過をその直後に故輝民自身が正直に記載していること、故輝民には、その報告内容を偽ったり、誇張するべき動機はないことから、この顛末書に記載された内容は当時の状況をリアルに示すものとして信用性がある。
 同報告書によれば11月12日には、担当患者の痛覚検査の実施中に、

Nバイザーからその検査を止められ、故輝民が説明途中に「意味がないから中止」と指示されたこと、

11月13日には、11月12日の中止した検査についての記載がデイリーにないことを咎められ,Nから叱られ

「これはボイコットしているのと一緒」
「今日はもう見せたくない、帰るか」  と言われたこと。

その後30分ほど(反省のために)待機させられ、故輝民から謝罪したところ、

「次やったら終了」と実習中止を示唆する発言がNからされたこと、

11月15日の朝礼前に,故輝民がデイリーをNバイザーに提出したところ、朝礼後にNから担当患者のものが出ていないと咎められ、「前日は患者が休みなのでデイリーは作っていないこと」「レポートの叩きをつくっていたこと」を故輝民が報告すると、

「見なければ出さないでいいのか?」と追求され、輝民が返事に窮していると、

「無視するのか?」と言われ、

輝民がお詫びをしたが、Nから帰るように言われたということが記載され、やむなく輝民は学院に戻ったものである。

 因みに、輝民の11月14日の報告書では、Nのデイリーに関する指示は「今日はKさん(別患者)の事と,課題(3つ)をまとめることと、Q先生の方をやるように」とのことであり、輝民は帰宅後それらをまとめたが、担当患者の件での記載の指示はNからは無かったことが明らかである。にもかかわらず、Nは、15日に、輝民をそのことで責め、「帰れ」と故輝民に対し実習中止を示唆する発言をしたのである。

 11月15日のNの輝民への対応は、教育的指導などというものではなく、パワハラ、いじめとしか評価され得ない。

3 Pの報告書について
 輝民と同時期に辻クリニックで実習していたPは、輝民が死亡した後に原告が開設したホームページへ連絡をしてきたため、原告家族はPと接触することが初めて可能となった。

 その後Pは原告家族と何度か面会し、原告は辻クリニックの実習の実情を具体的に同人から聞き取り、それを書面にまとめてPに示した。これに対しPは書面を持ち帰り検討したうえ、P自身の記憶と異なる部分は抹消線をいれ、さらに自筆で書面に加筆もしたうえで、辻クリニックでの実習経過は同書面の記載で「概ね間違いない。」として、裁判所への提出も同意のうえで原告に手交した(小林証人調書6、7頁)。

 この書面を見ると、輝民へのNバイザーの対応について以下のとおり記載されている(甲89)。

「大野さんのSVは厳しい先生でよく『帰れ』とか『帰るか』と言っていた。N先生が『帰るか?』と言っているのをよく聞いていた。相当の頻度で『帰るか』と言われていたのは事実。相当なプレッシャーを受けていたと思う。」

 「大野さんが学校へ戻った日に、N先生が『帰るか』と言って,『実習生の反応を見るのだ』『反応を見て、そいつがどうするかを見てる』『帰るようではあかん』と言ったのを直接聞いた。」
(大野さんが)「『最後の最後になんでこの実習先だったんだろう。よりによって何でこんなに厳しい実習先になったんだ』と言っていました。」

 そしてP元実習生は、「慣れない人」「慣れない環境」「限られた時間でやること」、短い時間で寝れない中で実習生は様々な環境に適応しなければならないことを知ってほしいと、率直な元実習生としての感想を述べている。

 この報告書は、前記のとおり輝民の報告書とその内容が符号しており、甲6と甲89の二名の実習生の報告書は、当時の辻クリニックの実習の実情をリアルに明らかにしていると評価しうる。

4 Nバイザーの実習中の対応

(1)実習当初
 平成25年11月5日から開始した辻クリニックにおける実習では、実習当初から輝民がNバイザーとの人間関係に悩み、妻である原告に対して「バイザーの声が小さすぎて聞き取りにくい。」とこぼすようになり、「聞き返すんだけれども,そうすると機嫌が悪くなってしまうので本当にやりづらい。」「否定で返してくるので返事に窮し、次どう話していいか分からず非常に困る。」と述べて、Nバイザーとの人間関係に非常に苦労しているという実情を訴えていた(原告本人調書8頁)。
 また,Nバイザーから実習後に食事に誘われた事についても、輝民は「食事の席で非常にプレッシャーをかけられる。」と原告や原告の父に説明しており(小林証人調書20頁)、Nバイザーからの強いプレッシャーと同バイザーとの人間関係上の苦労に輝民はさらされていた。

(2)11月12日
 この日輝民は担当症例患者の痛覚検査を行ったところ、実施途中でNバイザーから一旦中断するように指示され、輝民が検査について説明していると途中で止められ「意味がないから中止」と言われた(顛末報告書 甲6)。
 Nバイザーは,臨床経験のない実習生に対する実習のあり方として、クリニカルクラークシップという指導方法が日本理学療法士協会で提唱されていることは理解していたとのことである。したがって、「先ずやってみせ、言って聞かせて、みて褒める」という指導があるべきであることは理解していたのに、担当患者の痛覚検査の仕方に関し、先ずやってみせたり教えたりということをNバイザーはしていない(N証人調書46、47頁)。そしていきなり臨床経験のない輝民に検査を実施させ、そのやり方がまずいということで、「意味がないから中止」とのみ言って輝民の説明も十分に聞く姿勢も持たず、検査を中止させている。

 K教授は、このNバイザーの指導姿勢につき、「威圧的、高圧的言動が目立つ」「学生の努力を否定する言動」と評価し(甲49 16頁)ているが、この検査中止に関するNバイザーの態度により、輝民に過度の緊張と戸惑いが生じたであろうことは明らかである。

 なお、Nバイザーは、検査中止に関し「患者さんに負担がかかるので一旦中止してください。」と理由をのべて優しく指導したかのように証言し(N証人調書11頁)、そして「意味がないから中止」という発言は、「そのやり方では検査する意味が無いから一旦中止して」と発言したものだと釈明する(N陳述書 甲7 2頁)。

 輝民死亡後に作成されたN報告書(乙5)には何故かこの11月12日の経過は何も記載されていないが、輝民の実習の顛末(甲6)の記載からは、Nバイザーの証言や陳述書のような丁寧な中止理由の説明がされたとは到底読み取れない。

(3)11月13日
 輝民死亡後に作成されたNバイザーの報告書には、輝民が顛末報告書(甲6)で記載しているNバイザーの「これはボイコットしているのと一緒」「今日はもう見せたくない帰るか」「次やったら終了」との問題発言に関しては、何らの記載がない。恐らく、Nバイザーとしては、いつも実習生に対して発言している内容なので、輝民自殺後ですら、この発言は記憶にすら残っていなかったのかもしれない。
 Nバイザーの上記発言は、実習生に対して言ってはならない内容が含まれている。真面目に実習しようとしている実習生の態度を「ボイコット」と同様と決めつけ、実習中止を示唆する「今日はもう見せたくない、帰るか」や輝民からの謝罪に対して「次やったら終了」という発言は、プレッシャーの中でバイザーとの人間関係に窮していた輝民を精神的に極度に追い詰めるものである。
 輝民が前日の検査が中止になったため、日誌に書かなくてよいと考えていたと説明したことに対して、これを「反抗」と決めつけ、30分間控室で「反省」させるという対応は、指導者として取るべき対応ではない。
 N証人は、「学校に帰ってその検査の方法をもう一度考えてくるか」という提案をした(N証人調書13ページ)と事実をすり替えて証言するが、輝民の報告書によれば「今日はもう見せたくない。帰るか。」とNバイザーは発言しているのであって、N証言は、事実関係をすり替えていると評価せざるを得ない。

(4)11月14日
 この日は輝民の担当患者が休みであったため、輝民は、Nバイザーと木内療法士について別の患者の検査や治療の実習をした。終了後のNバイザーの指示は、デイリーでは当日治療した患者Kさんのことと指示された三つの課題をまとめるようにとのことであった(顛末報告書 甲6)。
 輝民が作成した11月14日の実習日誌(甲16の1 34、35頁)を見ると、確かに輝民はK橋H子さんについての評価、治療結果、反省点を記載したうえ、CI療法、川平法、立ち直り反射の三つの課題についてキチンとまとめて記載しており、きまじめな輝民がNバイザーの指示に忠実に従ってデイリーを作成していたことが分かる。
 これに対してN証人は、14日に「(担当患者の)Dさんの考察について進めて,明日ちょっと提出してくれるか等言うことで話はしました。」と証言するが(N証人調書 16頁)、前記の輝民の顛末書にはそのような指示の記載は一切なく、顛末書に記載された指示のとおりに14日のデイリーが記載されていることから、輝民はNからそのような指示を受けていなかったことは明らかである。

(5)11月15日
 当日の朝、輝民はデイリーを提出したところ、Nバイザーから「症例様についてのものが出ていない。」と言われ、「見なければ出さなくていいのか?」と聞かれ返事に窮していると「無視するの?」と言われ、「お詫びしたのですが帰るように言われました。」と顛末書には記載されている(甲6)。

 輝民としては、前日のNの指示のとおりにデイリーを記載したのに、指示されていないことが書かれていないと叱責されたのであるから、戸惑って「返事に窮する」ことは当然である。これに対してNバイザーは追い打ちをかけるように「無視するのか」と更に輝民を追求し、輝民が詫びたにも拘わらず「帰れ」と言ってはならない言葉をまた輝民に投げつけたのである。

 N証人は、輝民が戸惑っていなかったかとの質問に対しては、「不満そうな表情をしていた」と述べ、それに対して「むっとして」「無視するのか」という発言をしたことは認めている(N証人調書52頁)。しかしながら、自分から「帰れ」とは言わず、輝民が「帰ると言ったので、じゃあ帰り」と応答したと証言し、輝民の顛末書とは正反対の事実を述べる(前同53頁)。しかし、輝民はその直前にNに「お詫び」をしているのであり、輝民自身が自発的に「帰る」と発言するような状況ではない。

 当日のDサブバイザーの輝民宛のメールでは「帰れといったN先生が焦ってはったし」とあり(甲35の2)、P報告書では、「帰れというのは実習生の反応をみるんだ。これで帰るようではあかん。」とNバイザーが話すことをPが直接聞いたとなっており、これらの証拠全ては、Nが輝民が詫びているにも拘わらず「帰れ」と実習中止を示唆する発言をし、このために輝民は学校に戻らざるを得なかったことを示している。

Nの責任回避の証言は、他の証拠と矛盾し、到底信用できない。

 以上の証拠を検討すると、14日のNの指示のとおり、きまじめにデイリーを作成した輝民に対し、指示していないことの記載がないと輝民を叱責し、対応に窮する輝民に対し、実習をうけさせない宣言である「帰れ」という発言を行うことは、もはや指導や教育ではなく、端的ないじめであり、実習生に対するバイザーのパワハラでしかない。K教授もこのNバイザーの対応について、「不適切極まりなく、これぞハラスメントの見本です。」と批判している(甲49 17頁)。

 なお、当日輝民が学校に戻った後にNバイザーと電話で話したD教諭は、報告書(乙4 2頁)において、「この時より、実習指導者は学生の発言を無下にするような発言は避け、指導した際もフォローするように心がけていた。また『帰れ』のような発言も控えていた。」と記載しており、11月15日までは、Nバイザーの側に実習生の発言を無下にする姿勢や,安易に「帰れ」という言葉を口にする傾向があったことがD報告書からも裏付けられるのである。

(6)11月16日から29日まで
 11月16日から,Nバイザーは「帰れ」という言葉は発っしなくなったとしても、相変わらずプレッシャーの強い環境下で輝民が実習を続けざるを得なかたことは容易に想像できる。辻クリニックとしても11月15日の事件を受けた後に改めて何らかの対応を取ったことはない(O証人調書28頁)。

 11日24日には、輝民は同級生俣野へのメール(甲36)の中で「なんかもう、毎日気を使い過ぎて、ようわかりませんわ…しかもまだ折り返しじゃないしなー」と率直な心境を吐露しており、相変わらずプレッシャーの強い環境下にあったことは間違いない。
 さらに、担当患者の評価が難しく、Nバイザーは「出来るだけ分かりやすい症状の患者を選定した」(N証人調書5頁)というが、Dサブバイザーは、レポートの進捗状況を聞いた際に、輝民から「なかなか担当患者(Dさん)の評価が難しくって」との話が出ると、「Dさんは難しいと思います。私でも分からないんですもの。」と応答した(D報告書 乙6)ように、決して易しい症例ではなかった。そしてNバイザーは11月25日にはDサブバイザーから「レポート作成に悩んでいるみたい。」との報告を受けていた(前同)。この11月25日に輝民のレポートを見たNバイザーは、「最後の問題点の抽出が殆ど白紙状態で,そこでちょっと悩んでいるな」と言う認識は持っていた(N証人調書 22頁)。
 しかしながら、Nの指導はDサブバイザーによると、「その意図が分かりにくいところがある」(D報告書 乙6)というように、実習の手引きやガイドライン(甲51、52)が提唱するような、臨床経験の乏しい実習生に対して易しく問題意識を引き出すようなものではなかったと考えられ、そのため輝民のレポート作成の悩みは解決せず、11月29日直前には、遂には行き詰まって、長時間机に向かうものの何も手に付かない状態になったと想定される。
 またDサブバイザーは、Nよりも輝民の状況を注意深く見ていたところがあり、11月15日のメールでは、「何度も言っていますが自分を追いつめたら駄目ですよー。」(甲35の2)と輝民に忠告しており、この頃には,輝民が精神的に追いつめられた状態に陥っていたことは認識していたが、それをNバイザーには報告せず(N証人調書31頁)、辻クリニック全体として輝民の精神状態を把握できていなかった。しかし、Dバイザーはそのことに気が付いていたのであるから、Dバイザーからの報告がなくとも注意すればNバイザー自身も輝民の精神状態は理解することが当然可能であったと考えられる。
 さらに、Dサブバイザーは、輝民から前年度の失踪事件の後、精神科に受診し、「解離的?分離的なもので自分を守る為に生じたとドクターから言われた旨報告を受けていたが、それを実習中にNバイザーには報告していない(N証人調書45頁)。このように、辻クリニックの組織として重要な情報が全体として共有されていなかたことが、輝民の追いつめられた精神状態が辻クリニックのOやNには「分からなかった」原因になっているのである。

 こうして、輝民は学院からも辻クリニックからも適切な配慮や対応をされないまま、前年度と同じ精神症状を発症させ、遂には自死するに至ったのである。
 輝民の遺書(甲9)を読めば、輝民自身は前年度と同じ症例レポートの作成で行き詰まり、焦ってもレポートが一行も書けない状態に陥り、「最後はやっぱりこうなると思っていた。本当にもう無理。情けない自分とこれ以上向き合えません。もう終わらせたい。」として自死するに至ったものであるが、本件の審理を通じて判明した全事情からすれば、この輝民の自死は十分防止可能であったし、学院や辻クリニックは、キチンと組織体として機能していれば、その前兆も十分把握し得たものである。



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■ 最終陳述書面より 原告の主張(3)

 2月28日に結審した本裁判に提出した最終陳述書面より、原告の主張を抜粋しました。 (原告の主張(1)はこちら)   (原告の主張(2)はこちら)



第3 輝民の平成25年度の臨床総合実習開始前の状況

1、輝民の留年と担任であるD教諭への引継ぎ
 平成25年当時の輝民の担任及び実習担当はD教諭であり、学院に就職して2年目の教諭であった。D教諭の証言によれば,前年度の輝民の失踪事件については、当時職員室にD教諭も在席していたことから、D教諭も事件自体は知っており、Hクリニックの診療情報もD教諭の手許にあった(D証人調書2頁)とのことである。
 しかしながら、D教諭は教員経験2年目でまだ不慣れな状態であったうえ、学院が近畿厚生局の指導に反して定員オーバーで学生を毎年入学させていたため、輝民の担任になった当時は、35人の持ち上がりと13人の留年生の合計48名と40名の定員から8名も多い学生を受け持つ状態であり、また専任教員も1名欠員の状態で(T山証人調書23頁)、多忙を極めている状態であった。
 しかも、前年度の担任のK教諭からD教諭への引継ぎ内容も、生徒の一覧表みたいなものの引継ぎのみであり、個別に輝民の状態や情報についての引継ぎは全くなされていない(D証人調書26、27頁)。
 したがって、輝民の前年の失踪事件についてのD教諭の認識は、「前年度実習中に失踪した」という外形的事実の認識と、「大野君は優秀だけれど頑張りすぎるところがあるので、様子を見ながら実習する必要がある」程度の認識しかなかったと考えられる。
 前年度のA教諭の認識と比較し、D教諭の多忙さ、経験の浅さや輝民の報告書(甲8)を同教諭がまともに検討していないことが原因と考えられるD教諭の輝民の状況に対する認識の乏しさが、後述するような実習先としての不適切な辻クリニックの選定、辻クリニックへの引継ぎの不十分さや、平成25年11月15日の輝民が学校へ戻った際の同教諭の危機認識の乏しさや対応の不十分さにつながっていったと考えられる。

2、平成25年度の実習地の選定の実情

(1)辻クリニックの評判について
 辻クリニックの実習地としての評判は、証人Aによれば、「教員の間でも非常に厳しい実習地であるという認識」であり、「学生とスーパーバイザーの間の信頼関係を結ぶのが非常に学生の方に負担がかかるという印象」で、「割と帰れという言葉が非常に頻繁に出てくるということで、学生に取ってはそれが非常に,一番言ってはならない言葉の一つなんですが、割と頻繁にそれを話されるということで、精神的ストレスが非常に強くかかる」実習先との評価であった(証人A調書13頁)。
 A教諭自身も、輝民が行く前の実習生が、何回も辻クリニックから学校へ帰って来ており、「もう帰れ」といわれて、うつに近い状況で帰って来た学生の話を聞いていたり(前同20頁)、その前年度にも別の学生が2年の評価実習に行っていたときもかなり学校へ帰らされていたことをA教諭は見分している(前同22頁)。
 そのため、A教諭は、学院の教務会議で「実習地として辻クリニックは不適切ではないか」と平成24年頃に問題提起をしており、その理由は「パワハラ的な状態が強い実習地である。」と教務会議で発言し(前同23頁、49頁)、学院の教務会議においても、辻クリニックでは精神的なプレッシャーがかなりきつく学生が精神的に参ってしまう状況である旨の問題提起をしているのである(前同51頁)。
 したがって、学院の実習先として除外するかどうかまではともかくとして、前年度に失踪事件を起こし精神的に弱い輝民の実習先としては、パワハラの危険、精神的ストレスが非常に強い実習先として不適切であることは学院としては十分認識可能であった。

(2)輝民の実習病院を辻クリニックに選定した経過
 D教諭の証言によれば、同教諭は留年生とか実習先のことについてそんなに詳しくないので、和田教諭に手伝ってもらって学生の実習先の配分を決めたが、辻クリニックについては別の実習生を決めていたところ、T山学科長の指示でそれを変更して、辻クリニックについては輝民の実習先とした(D証人調書5,6頁)。
 その際,さすがにD教諭は、前年度の輝民の実習先からの失踪事件があったので、「大丈夫なんですかといったら、まあ大丈夫だろうって言われて,ああ、そうですか、じゃあそういうふうにしときますというふうに決まった。」と証言している(前同6頁)。その前の実習生が辻クリニックから帰されて自信喪失状態となった事実は、前記のA教諭以外にもD教諭自身も体験していた(前同7頁)。 
 ところが、T山学科長が当初の予定を変更して輝民の実習先を辻クリニックにする旨指示した際に,D教諭もT山学科長も,前年度の輝民の失踪の顛末(甲8)を再度検討して、辻クリニックで果たして大丈夫かといった慎重な議論は全くなされていない(D証人調書28頁、T山証人調書17頁、27頁)。
 T山証人は、D教諭から「大丈夫ですか。」とその際聞かれたこと自体も記憶しておらず(T山証人調書2頁)、辻クリニックが厳しい実習先であるという学生や教諭が共有し、教務会議でも問題提起されていたというのに実習先を決める責任者自身がその認識すらなかったという驚くべき証言をしている(前同16頁)。
 事情に詳しくないD教諭自身でさえ、「昨年のこともあるので、もっとゆったりしたところの方が無難なのではないか」との疑問を持っていたのに(D証人調書58頁)、T山学科長は「まあ大丈夫やろう」という程度の感覚(D証人調書58頁)で,安易に辻クリニックに決めてしまっているのである。そしてT山学科長が決めた実習先の変更は、学院の教務会議においてもまともな議論もされていない(証人A調書49頁)。

(3)実習病院選定に関する学院の配慮の欠如
 以上の経過から明らかなとおり、当初の輝民の実習地をわざわざ変更して辻クリニックと決定した際のT山学科長、D教諭の認識は、「大丈夫ですか。」「まあ大丈夫やろう。」という程度のものであった。

 よく実習生に「帰れ」と発言して実習生を精神的に追い込み、バイザーとの人間関係でも精神的プレッシャーが高い実習先であることは学生のみならず、教員間でも周知の実習先である辻クリニックは,前年度に失踪事件を起こし、精神的にプレッシャーに弱く、自分を追い込み易い輝民にとって極めて不適切な実習先であることは、容易に判断が可能であった。にもかかわらず前記のとおり、ほとんどまともな検討もしないまま、安易に実習先を変更したものであり、輝民の状況に関する十分な情報(甲4、甲8)を学院が保有していたにも拘わらず、それを検討すらしていなかったのである。

 学院は、平成27年度の大阪府の質問事項に対する回答として「『実習中のパワハラで自殺』関係に対する意見」(甲47の2)を提出している。この書面の提出は平成27年ではあるが、T山学科長は、1回目の学生の自殺の後、学院長を中心にそういう事態が起きないように検討した内容が含まれていることを認めており(T山証人調書32頁)、学院として1回目の自殺事件以後、「より注意して見ていかなければならない」という意識を持ち、当然輝民の平成25年の実習前には、学院として同号証に記載されている注意事項は、学院長を先頭に建前としては実施していく体制にあった(T山証人調書33頁)。
 同号証12頁末尾では、メンタルヘルスの問題発生を防止するためのゼロ対策として、「顕在的病的状態に拘わるゼロ対策」として「過去に診療した学生に対して」(輝民はこれに該当する)、学生ならびに保護者との面談対応の結果、必要があれば診断書や意見書を提出する。」とされているが、実習開始前に輝民に対してこれらの対策は何もなされていない。また同号証13頁では、「潜在的或いは顕在的状態のある学生の対応は,臨床実習の可否又はその経過観察における学校の校医或いは指定医(心療内科医)の関与が必要」と認識されていたようであるが、実習開始前の輝民に対しては,そのような措置も取られていない(T山証人調書34頁)。
 またT山学科長によれば、同号証12頁に記載されている「パワハラと判断される前兆があれば、実習を中断し、別の実習地を検討する。」という方針は、以前からその方針であったとのことであるが(前同33頁)、その方針であれば、そもそもそのような評価を教員にされている辻クリニックを実習先に割り当てることも慎重に検討されるべきであるが、そのような対応も何らなされていない。
 甲47号証の2を読めば、学院は本件訴訟で問題とされている学院としての学生に対する安全配慮義務の内容を十分理解し、実習中のメンタルヘルス対策の重要性や教員が注意すべき事項全般についての認識も十分有していたと評価できる。

 にもかかわらず、その内容は「絵に描いた餅」でしかなく、輝民についてその内容が実践された点は何ひとつなかったのである。

3 実習地決定を聞いた際の輝民のショック

 輝民は、平成25年の夏前に、D教諭から実習地が辻クリニックに決まったことを学院から聞かされたが、その日の帰りに昨年の実習担当であったA教諭に対して、「何で私は辻クリニックなんですか。」と訴え(証人A調書14頁)、A教諭は、「正直ちょっと大変やな。」という感想をいだいた(前同52頁)。
 輝民は、A教諭に訴えるのみでなく、妻である原告に対しても、「学生の間ではきつい実習先ランキングの一番いやな最悪のところに入れられている辻クリニックに,どうして自分が行かされるのか」「本当に最悪の一番行きたくないところに当たってしまった。」ともらし(大野本人調書5頁)、同級生のM氏には同年6月26日付けのメールで「実習→辻クリニックです・・・学校に嫌われてもたかな。まあしゃあないです。」と失意を示し(甲36)、辻クリニックに先に就職した元同級生のF氏に対しては、同年6月28日付けのメールで辻クリニックの事を色々教えて欲しい旨依頼し、「ちなみにかなりビビッてます。」とその心情を吐露している(甲35の1)。
 これに対してD氏は、「バイザー担当の先生は二人。一人は皆がやられているN先生。この人はもともとねちっこい人」等とメールで輝民に返信し(甲35の2)、Nバイザーに「学生みんながやられている」という情報を伝えてきた。

 辻クリニックを学院から実習地として選定された輝民は、何故自分が辻クリニックに行かなければならないのかと、その理不尽さに悩み、果たして無事実習を終えられるかという不安に駆られ、D氏の情報からさら不安が増幅したことは容易に想像できるところであり、輝民が実習開始前から相当の精神的緊張や恐れ(びびり)を感じていたことは明らかである。
 この輝民の精神状態については、恐らくA教諭は危惧をいだいたのであろうが、担任・実習担当のD教諭やT山学科長は問題意識すら感じていなかったのが実情である。

 上記の輝民の報告書(甲8)、近松クリニックからの診療情報(甲4)及び輝民失踪直後の学院の対応状況から、学院としては、輝民が睡眠不足の中で、担当患者の症例分析で躓き、厳しい実習生指導の結果、「もう後がない」という焦りの中で、更に自分を追いつめ、症例レポートの作成不能状態に陥り、遂には「心因性健忘」という精神症状を発症した事実を十分認識していたことが明らかである。

4 辻クリニックへの引継ぎ内容

 辻クリックへの学院の引き継ぎ担当者は,前記のとおり問題意識に乏しいD教諭であったので、輝民の実習に関する引継ぎは、実習前に電話で1回なされたのみであり、その内容も乏しい情報しか引き継がれなかった。
 D教諭によれば、学院が実習開始前にバイザーを集めて行うガイダンスには、辻クリニックのNバイザーは参加せず(D証人調書29頁)、実習開始前にD教諭が辻クリニックを訪問して,Nバイザーに面会のうえ輝民に関して報告することもなされていない(T山証人調書29頁、D証人調書10頁)。
 D教諭はただ1回の電話で、前年度の実習が中止になったことと、「学級委員をしていて非常に熱心で勉強も優秀なんだけれども,頑張りすぎるところがあるので、そこは様子を見て指導してください。」との引継ぎをNバイザーにしたのみであった(N証人調書3頁 D証人調書10頁)。
 D教諭は輝民が前年度失踪事件を起こした原因となった,睡眠不足が続いたとか、バイザーからのレポートに関する指摘について悩みやすい傾向があるとか、初期症例発表について悩み、次第に焦りが出てレポート作成に行き詰まったという情報-これらの情報はこれから輝民の実習を指導するバイザーに取っては不可欠の重要情報であったと思われ、本来であれば、実習開始前に直接バイザーに面接の上、輝民の同意も得て、詳しく情報提供すべき内容であったが、D教諭はそのような情報を電話の中で全く提供しなかった(D証人調書30頁)。
 D教諭には,輝民の報告書(甲8)やHクリニックの診療情報提供書(甲4)を事前に検討し、その内容を伝えるという意識もなかった(D証人調書42、43頁)。

 D教諭の電話内容である「頑張りすぎるところがあるので、様子を見ながら指導してください。」だけでは、受け手のバイザーは具体的には何も問題点を理解できないと思われる。現にNバイザーは、「様子を見ながら指導してください。」と言われて、「頑張りすぎるところがあるので様子を見る」と理解したが、輝民が「精神的に不安定」という理解はなかった旨証言している(N証人調書62頁)。

5 実習開始時の輝民からの事情聴取

 前記のとおり、学院からの輝民に関する情報提供は,極めて不十分であったため、辻クリニックとしては平成25年11月5日の実習開始時に、輝民自身から,前年度の実習中止について事情聴取をしている。
 しかしながら、基本的かつ重要な情報が学院から提供されていないため、その事情聴取の内容も以下のように、「実習前に睡眠時間を慣れるために2時間程度に絞って、それで実習に臨んだけども、途中で記憶を失ってしまってホテルにいました。」「過度の睡眠不足になってしまって記憶が飛んでしまって気がつくとホテルにいました。」という輝民の説明を聞く程度に止まっており(N証人調書5頁、29頁)、そのため今回の実習の注意点として、「課題も少なくし、睡眠時間を確保する。」(N証人調書29頁)という程度のことしか辻クリニック側としては、配慮内容として想定出来なかったものである。


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■ 最終陳述書面より 原告の主張(2)

 2月28日に結審した本裁判に提出した最終陳述書面より、原告の主張を抜粋しました。 (原告の主張(1)はこちら)

 原告の最終陳述書面は60ページ以上の長文となりましたが、証人尋問で明らかになった事実等を踏まえ被告の違法性を明らかにしています。


第2 故大野輝民の前年度の失踪事件について

1、前年度の実習中の失踪事件に付いての故輝民の報告書
 故大野輝民(以下「輝民」という。)は、平成24年9月からの H病院での臨床総合実習中に失踪事件を起こし、実習が途中で終了となり、学院からは留年して「もう1年頑張るように」との指導を受けた。輝民は、この実習中の失踪の経過を、平成24年9月24日付けで学院に対して報告書(甲8)として提出している。この報告書は、輝民自身が作成したものであり、失踪に至る経過を詳細に述べている。
 同報告書によれば、輝民は実習で担当した患者の評価に悩み、9月11日に一度そのレジメを提出したところ、動作観察からの問題抽出の不十分さを指摘され、その後レポート作成に悩むようになり、疲労感、頭がぼんやりするという症状が出始め、発熱、嘔吐もある中、睡眠不足の状態でレポート作成に努力したが、思うような成果があがらず、9月19日のレポート提出でも多くの指摘を受けた。その結果、輝民は切羽詰まった思いに襲われるようになり、睡眠不足のままレポートに取り組んだが、行き詰まって結局1行も書けないまま、9月20日に自宅を出た後、実習先へ行けなくなり失踪するに至ったという経過を輝民が報告している(甲8 4頁)。
 そして、上記失踪の原因についても、輝民は、担当患者の評価に悩んでいたこと、さらに実習先から評価が不十分なことを厳しく指摘されるなどして、精神的に焦りが生じたこと、睡眠不足による体調不良ともう後がないという追いつめられた気持ちにより、全くレポートが進められない状態に陥り、その結果、失踪するに至ったことを客観的に分析している。
 輝民が学院へ提出したこの報告書により、学院としては、前年度実習時の輝民の体調不良や追いつめられた精神状態の詳細を十分把握することが出来ていた。

2、学院に提出された診断書
 上記失踪事件後に輝民が受診した「Tクリニック」から、平成24年10月31日付けで学院は診療情報の提供をうけていた(甲4)。
 この診療情報提供書では病名として「心因性健忘の疑い」と診断され、「十分睡眠が取れず、過労状態となっており、一時的に上記症状が生じたものと思われる。」とされ、「現在の負荷が減った状態では、病的と判断される精神状態はみとめられ」ないが、「実習については、負荷が大きくなりすぎないよう相談しながら進めていかれ」るべきとの判断が示されている。
 なお、近松クリニックの診療録(乙1)では、当時の輝民の傷病名として、「解離性障害、心因性健忘症」との記載があるが、ステッドマン医学大辞典によれば、一時的な記憶障害を古くは心因性健忘と呼び、「解離性健忘」「解離性遁走」が解離性障害の一種とされている。これは強度の精神的ストレスからの自己防衛反応として、失踪や健忘が生じるという精神症状であり、本件はそれに該当する。したがって、本件では「多重人格障害」としての「解離性同一性障害」の可能性は明確に除外される。

3、平成24年における学院の認識と対応について
 上記の輝民の報告書及び近松クリニックからの診療情報提供書記載の情報は、学院側では、T山学科長(T山証人調書26頁)、平成24年当時の実習担当のA教諭(証人A調書7頁、9頁)のほか,当時の担任のK教諭及び学院長まで共有されていたと考えられる(T山証人調書18頁)。
 上記の輝民の報告書(甲8)、近松クリニックからの診療情報(甲4)及び輝民失踪直後の学院の対応状況から、学院としては、輝民が睡眠不足の中で、担当患者の症例分析で躓き、厳しい実習生指導の結果、「もう後がない」という焦りの中で、更に自分を追いつめ、症例レポートの作成不能状態に陥り、遂には「心因性健忘」という精神症状を発症した事実を十分認識していたことが明らかである。
 学院は、以前の第1の実習中自殺事件により、輝民の失踪以前に校則を変更して「連絡なく実習を勝手に中断した者に対して基本的に留年とする。」旨を決定していたため、輝民の義父の懇願やA教諭の提案にも拘わらず、再実習を認めず輝民の留年を決定している(小林証人調書2頁 証人A調書8頁)。
 しかしながら、その後の第Ⅳ期の実習対応については、輝民の報告書や診療情報提供書の内容を踏まえた配慮を学院は実施していると評価できる。
即ち、当時の実習担当のA教諭の提言により、学院は、第Ⅳ期の輝民の実習先を遠方で目が届きにくい出雲地方の病院から、A教諭の目が良く届きA教諭が毎週勤務の関係で訪問するF病院に変更し、輝民の状況を見ながら実習を実施させたのである。その結果、失踪直後は非常に憔悴し記憶がない状態であった輝民が(大野本人調書2頁)、無事第Ⅳ期実習を終えたばかりか、実習先のF病院から、実習内容を評価され、同病院への就職内定まで得るにいたったのである(大野本人調書26頁、39頁)。
 以上の経過をみれば、学院が輝民の報告書や精神科医の診療情報の内容を踏まえ、適切な実習先を選定し、また実習中の輝民の様子をきちんと学院の教諭がフォローしていれば、輝民自身は無事実習を終える事ができたばかりか、優秀な実習成績を残せたことが明らかである。


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■ 最終陳述書面より 原告の主張(1)

 2月28日に結審した本裁判に提出した最終陳述書面より、原告の主張導入部分を抜粋しました。
 原告の最終陳述書面は60ページ以上の長文となりましたが、証人尋問で明らかになった事実等を踏まえ被告の違法性を明らかにしています。

第1 はじめに

1 平成26年11月28日に本訴を提起してから既に3年余の歳月が経過した。この間、理学療法士や作業療法士の養成学校の監督官庁である厚生労働省は、近畿リハビリテーション学院(以下「学院」という)において、本件を含め実習中に2名の自殺者が出たことを深刻に受け止め、平成29年秋に臨床実習の実態把握のための学生、実習指導者らを対象にしたアンケート調査(質問の中には、心身の不調をきたしたことがあるかを問う質問や睡眠時間に関するものも含まれている)を実施し、その調査結果をまとめるにいたった(甲84の1、2)。
 さらに同省は、省内に「カリキュラム等改善検討会」を設置し、臨床実習中に自殺した本件の事例を踏まえ、臨床実習のあり方、臨床実習指導者のあり方等不適切な指導やパワハラ防止のための臨床実習の改善についての議論を継続し(甲91)、今般その改善検討会報告書(甲92、93)を公表するにいたった。
 同報告書によれば、現状実施されている臨床実習の問題点を改めるために、「臨床実習の1単位の時間数の見直し」を提言し、「1単位を40時間以上の実習をもって構成することとし、実習時間外に行う学修等がある場合には、その時間も含め45時間以内」に見直す(甲93 1頁)と明記し、厚生労働省医政局医事課医事専門官の見解(甲70)と同様に、1単位の時間の考え方を明記して、実習生が実習とそれ以外の自宅等での学修で睡眠不足になるような不適切な現実を改善しなければならないことを明らかにした。さらに、臨床実習指導者の資格要件を加重し、「免許を受けた後5年以上業務に従事した者であり、かつ、厚生労働省が指定した臨床実習指導者講習会を修了した者とする。」と規定し(甲93 2頁、甲92 7頁)、経験がありかつ実習生の指導方法まできちんと研修を受けたスーパーバイザーによる指導を保証する内容とした。
 このように厚生労働省は、現在の臨床実習の負荷やスーパーバイザーによる不当なパワハラ防止を改善するために報告書を提出し、監督官庁として、本件のような実習中の実習生の自死事案の再発防止に真摯に取り組む姿勢を打ち出すに至った。

2 また、理学療法士協会は、既に平成19年3月に「臨床実習教育の手引き」第5版(甲51)を発行し、平成22年4月には「理学療法教育ガイドライン」(甲52)を発行し、臨床実習中に実習生が様々なストレスにより心身の不調を来す実態を改善するための、クリニカルクラークシップの導入を含めた臨床実習の改善を提案してきている。
 本訴の審理を通して、本件では実習地においては前記の「手引き」や「ガイドライン」の理念からかけ離れた,前近代的徒弟制度とでもいうべき臨床実習が行われ、実習生の心身の不調を引き起こすパワハラ的指導が放置されていること、また実習生を送り出す学院においては、実習時の実習生の心身の不調を防止するための努力が全くといっていいほどなされず、実習地への働きかけも全くなされていない実態が明らかになった。

3 原告の夫である故大野輝民(以下「輝民」という。)はその不幸な犠牲者である。輝民は、学院における第1回めの実習生の自死事件と同じく、実習先でのパワハラを原因として自死に追い込まれた。学院は、第1回目の自死した実習生の遺族から損害賠償訴訟を提起されたが、その裁判中に再び第2回目の本件の実習生の自死を防止することができなかったのである。学院は、第1回目の自死事件から、真剣に何も学んでいなかったと評価せざるを得ない。
 以下に述べるように、本件の審理を通じて、輝民の自死は十分防止できたことが明らかになったと考える。原告及び原告の家族は、本件のような不幸な事案が二度と発生してはならないと考えており、そのために本事件の判決がこれからの臨床実習教育の改善に寄与するものとなって欲しいと切に願うものである。

 本準備書面では、先ず本訴の審理を通じて明らかになった事実関係を整理したうえ、被告らの各責任について論じることとする。
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■ 原告準備書面20を提出しました。

 原告準備書面(20)は、被告一裕会(辻クリニック)の安全配慮義務違反を「理学療法士作業療法士養成施設指導要領」を基に明らかにしています。

  全文を読む→準備書面(20)

~実習の後に毎回レポートや日誌を課した結果、大幅に週45時間を超過することは認められない~

 「理学療法士作業療法士養成施設指導要領」では、「臨床実習については、一単位を45時間の実習をもって構成することとし、実習時間の3分の2以上は病院又は診療所において行うこと。なお、この「一単位45時間」という学修時間は、1週間で一単位が終了するよう定められており、実習生は1週間で「45時間の実習時間」を終了することにより、一単位が与えられるとされている点について、

「多くの実習生が臨床実習の際に、睡眠時間を削って日誌やレポートを作成している実態が、上記指導要領に反しているのではないか?」

という問題を厚労省医事課医事専門官宛に照会した。

というのは、上記の指導要領5の(4)では、
「臨床実習については、一単位を45時間の実習をもって構成することとし、実習時間の3分の2以上は病院又は診療所において行うこと」
とされているが、学生の日誌やレポート作成等の学修時間も45時間の学修時間に含まれるのではないか。だとすれば、日誌やレポート作成等の学修時間の結果、1週間の学修時間(これが一単位の学修時間とされている)が大幅に45時間を超過するような場合には、厚労省の指導要領違反となるのではないかとの問題意識に基づくものであった。

この照会に対して厚労省の医事専門官は、

「この45時間は、あくまで『標準とする』ものであるとされており、45時間の実習を行った上で、最後に簡易なレポートを課す程度であれば、『45時間を標準とする』時間の範囲内と言えるかと思います。」「なお、当然、実習の後に毎回レポートや日誌を課した結果、大幅に45時間を超過することは認められません。」

と回答した。

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■ 被告準備書面より、被告の主張

 平成29年7月に提出されました、被告一裕会(辻クリニック)および髙寿会(近リハ)の主な主張を下記に記載します。

1、一裕会(辻クリニック)の主張

~本文より~

①一裕会では、症例患者以外の患者については、クリニカル・クラークシップによる指導を行っており、症例患者についても、出来る限りクリニカル・クラークシップによる指導を基本にしている。

②臨床指導の到達目標を下げることを一つの目標とするこの教育ガイドラインの指導方法にどの程度の規範性があるのかは以下に述べるようにきわめて疑問である。

③理学療法教育ガイドラインについて、(中略)学生の学力低下を前提にした提言である。この提言では、臨床実習教育の到達目標のミニマムが「基本的理学療法を独立して行える」レベルから「ある程度の助言・指導のもとに、基本的理学療法を遂行できる」レベルに低下したとされている。(中略)臨床実習先において、かのような無責任な対応が出来る訳がない。なぜなら、新たに誕生する理学療法士の能力が、基本的理学療法が遂行できる程度にレベルが下がれば、実務に入ってからの卒後教育が不可欠となるなか、この点については、全く何らの制度的な手当ても講じられていないからである。


2、髙寿会(近リハ)の主張

~本文より~

①理学療法士協会は、原告も認めるとおりの任意加入団体であり、その作成する「実習の手引き」や「教育ガイドライン」には何らの強制力はなく、影響力も乏しい。

②クリニカル・クラークシップを採用すると、その都度、患者の同意を得るなど臨床現場の負担が大きくなるし、実習生にとっても一つの症例を深く検討する機会が失われることから、被告髙寿会の知る限り、完全なクリニカル・クラークシップを採用している実習先はない。
・・・


 
■ 原告準備書面19を提出しました。
 原告準備書面(19)は、平成29年3月24日に開催された衆議院厚生労働委員会において、本件を含む近畿リハビリテー-ション学院の2件の自殺事件が取り上げられ、理学療法士の養成のあり方が議論された委員会議事録内容と、原告が情報公開請求手続により、近畿厚生局及び大阪府から開示を受けた資料に基づく、専門家の税理士による被告髙寿会及び近畿リハビリテーション学院の収益分析結果についての意見書内容をまとめたものです。

  全文を読む→準備書面(19)

~本文より~

1、 厚生労働委員会議事録(甲67号証)

同委員会では、近畿リハビリテーション学院において、平成20年と25年に、2件の実習生の自殺事件が起きたことを取り上げ、
「見よう見まねの非科学的指導や、現代に合わない徒弟的な対応が大変多い」のではないかとの質問がされ、平成20年の自殺事件の後に、関係諸団体において実習のあり方を見直す機運が起こり、厚生労働省としても、教育内容の改正に向けて、平成29年1月に理学療法士の実習状況につき調査を開始した旨、政府から回答がなされている。


また厚生労働大臣からは、理学療法士法、作業療法士法が52年間も修正すらされておらず、理学療法士の養成施設の教育内容を見直し、健全な形で養成が行われるよう調査を実施していき、臨床実習のあり方についても、色々なトラブルや事故があることも踏まえて議論していきたい旨の表明がなされた。


2、税理士意見書(甲68号証)

①平成25年度から27年度の税引前利益については、髙寿会の中で、学院が他部門の赤字をカバーし、法人としての髙寿会全体の利益を稼ぎ出している。

②平成21年度から27年度の学院の事業利益は、亡輝民の在学期間である平成22年度から25年度の4年間は、いずれも1億円を超えており、その前後の3年間より数千万円高い水準となっており、利益率でも明らかに高い。

③ 亡輝民の在学期間4年間は、学院の事業収入にしめる教職員人件費比率が35%前後の低い割合で推移し、他の年度と比較して底ばい状態である。

④ 髙寿会の収益構造は、他部門(医療・介護等)の収益の悪化を稼ぎ頭である学院の利益で補充しており、また学院の利益を上昇させるために、学院の人件費を削減していることが資料から判明する。

 このため、学生に日々接し、その悩みを共有出来る教職員が処遇面で追い詰められ、学生に寄り添う余裕がないほどまでにモチベーションが劣化させられていた点に、今回の亡輝民の事件の背景があると意見書では判断している。
・・・


 
■ 原告準備書面18を提出しました。
 原告準備書面(18)は、被告一裕会(辻クリニック)が主張する“辻クリニックには予見可能性はなかった”と書面に対する原告の主張を述べたものです。

  全文を読む→準備書面(18)


 
■ 原告準備書面17を提出しました。
 原告準備書面(17)は,原告高寿会(近畿易リハビリテーション学院)および一裕会(辻クリニック)に対し、これまでの主張を補充した上で、平成29年3月15日付け裁判所作成争点整理メモに対しての意見を述べたものです。

  全文を読む→準備書面(17)

~本文より~
 結局のところ、平成20年9月の自殺事件を受けての対策は極めて不十分であり、その不十分な対策さえ亡輝民に実施されておらず、被告髙寿会が安全配慮義務を尽くしていないことは明白である。

 なお、亡輝民の自殺後に学校が作成した文章(甲47の2)について、大阪府の「本件(※注・亡輝民の自殺)を受けて、貴学院での取り組みを教えて下さい」という質問(甲58の2)に対して、被告髙寿会は、

「『臨床実習の問題発生ゼロ対策』に関わる組織の責務を参照。」さらに本学院は学生の健康状態を最重要課題とし、また学生の安全配慮義務や個人保護責任を配慮しています。」(甲47の2・2頁)

と回答し、監督官庁である大阪府に対しては、学生の安全配慮義務を尽くしていることを強調している。

 にもかかわらず、本件訴訟では当該文書について

「作成目的の一つは、本件のような学生の自死による訴訟リスクの回避であって、本件について具体的な予見可能性について述べたものではない」(被告髙寿会作成の平成28年11月8日準備書面14頁)

としており、学生を守るのではなく学校を守る意図で作成したもので被告髙寿会が学生の生命・心身の健康に対する意識の低さを裏付けるものである。


 
■ 原告準備書面16を提出しました。

 原告準備書面(16)は原告が提出した本自殺事件への意見書を基に、被告医療法人一裕会及び被告医療法人髙寿会の債務不履行(注意義務違反)の事実についての原告の主張を述べました。

  全文を読む→準備書面(16)

第1、意見書が前提として指摘した事項
  1 実習の手引きと教育ガイドラインの位置づけ
  2 臨床実習のあるべき姿

第2、被告医療法人一裕会について

1 実習生に対し精神障害等の心身の不調をもたらすような強い心理的負荷を与えないように十分配慮する義務について

2 実習生の体調や睡眠時間に配慮し、過度の疲労に陥らないように配慮する義務について

3 ハラスメントが生じる様な事態を発生させない義務について(被告一裕会の使用者責任)

4 その他の実習上の不適切な事情について

第3、被告医療法人髙寿会

1 平成25年度の実習の研修先の適切な選択を行う義務について

2 実習先に対し、輝民の状況及び実習の際に特に配慮すべき事項を伝える義務について

3 実習中に、実習が適正・安全に進められるよう実習状況を適宜確認し、輝民に強い心理的負荷がかかることが無いよう、輝民に対する適切な指導・助言をするとともに、実習先に対して必要な申し入れや環境調整を行う義務について

4 平成20年自殺事件後の対応の不十分性について




 
■ 原告準備書面15を提出しました。

 原告準備書面(15)は、髙寿会(近畿リハビリテーション学院)に対する反論です。
  全文を読む準備書面(15)

 この書面では、自殺した輝民が自殺の前年に近畿リハビリテーション学院に提出させられた「誓約書」の存在に触れています。

[ 近畿リハ学院の対応というのは、亡輝民及びその実父の連名で迷惑をかけたとして近畿リハ学院に対してお詫びをさせる「始末書」を作成させ、しかも「万が一、身体的・精神的問題が発症し中断せざるを得ないような状況が発生した場合には、私とその保護者が一切の責任を負い、近畿リハビリテーション学院にご迷惑をかけることはありません」(甲13)という文言が含まれた誓約書を作成させた]

 学生の安全配慮ではなく、学院の訴訟回避のための誓約書を学生に提出させ、さらに学生を追い込んでいる実態が明らかにされています。

  誓約書の全文を読む⇒学生が提出させられた誓約書

 大阪府へ提出した「自殺等防止に向けた活動報告書」に関しても、裁判で近畿リハビリテーション学院は、”作成目的の一つは、本件のような学生の自死による訴訟リスクの回避である”と主張しています。

 今現在でも、近畿リハビリテーションでは、学生の安全に配慮することどころか、訴訟リスク回避の手段として、形だけの「配慮」を監督官庁に報告していると言えます。

 

■ 一裕会 辻クリニック準備書面5 について

<辻クリニックの準備書面における主張より>
「本件では、理学療法士養成のための実習という一種の教育課程における注意義務が問題とされている。だが、教育の本質として、強制的な側面や懲戒的な側面もあることが否定できないことは、これまでも繰り返し反論している通りである。(一裕会準備書面1,3)。そうであるならば、実習の過程において、実習生に一切の心理負荷を与えないことが義務内容とされるのは、明らかに不合理である。」(抜粋おわり)

 辻クリニックの主張は、上記の一点張りと言えます。
 彼らは、教育実習の場が「教育」であると主張します。しかしながら、理学療法士協会が発行する「臨床実習の手引き」や「理学療法教育ガイドライン」については、”不知”とし、養成校の「臨床実習ガイドライン」についてさえも、”辻クリニックに何の影響も及ぼさない”と主張します。
 辻クリニックは、あらゆるガイドラインに縛られることなく、何のトレーニングも受けていないバイザーが自由に「教育」の名を騙りハラスメントを行える環境の上に開き直っています。
 一切の規定に縛られない野放環境で起こった自殺が偶然で済ませられるはずないのは明らかです。

 辻クリニックの施設責任者はいったいどの程度、クリニック内での実習生へのハラスメントを把握していたのでしょうか。裁判でも医院長は一切登場しません。果たして患者の理学療法指示を正しく行っていたのかという点さえも疑問です。何しろ、複数の診断名を患者に付けて担当理学療法士さえ正しく把握していないのですから。

 
■ 原告準備書面14を提出しました。

  原告準備書面(14)は、髙寿会(近畿リハビリテーション学院)に対する反論です。
  全文を読む準備書面(14)


 
■ 原告準備書面13を提出しました。

  原告準備書面(13)は、髙寿会(近畿リハビリテーション学院)に対する反論です。
  全文を読む準備書面(13)

 原告の主な主張内容

 被告高寿会は、原告が安全配慮義務の内容を特定していないと主張し、再度の書面を要求してきました。しかし原告は原告準備書面(2)及び(6)で詳細にその内容を特定しています。そして、原告の当該主張に対し、被告高寿会はそれぞれ反論をしているのです。
ところが、被告高寿会は、安全配慮義務の内容が特定されていないという主張を行って、徒らに混乱させようとしています。

 近畿リハビリテーション学院側の姑息な手段ですが、被告たちがせっかく「養成校が負う安全義務はどのようなものか」を近畿厚生局ならびに大阪府へ回答していますので、そこから引用しもう一度、原告主張を行いました。



 
■ 原告準備書面12を提出しました。

  原告準備書面(12)は、髙寿会 近畿リハビリテーション学院に対する反論です。
  全文を読む準備書面(12)

 原告の主な主張内容

 髙寿会 近畿リハビリテーション学院が負う、安全配慮義務の前提となる予見可能性について、近畿リハビリテーション学院自身が近畿厚生局及び大阪府へ提出した資料を基に、同学院が予見可能性を把握していたことを追求しています。

 この資料の中で、学院は「自殺や行方不明などの危険な問題は、そのほとんどが臨床総合実習において起こります。」と明記しています。
 また、夜間部の3年生の臨床総合実習において特にメンタル不全が生じやすいこと、そのため、学生がストレスを惹起したり蓄積したりすることがないように配慮する必要があること、学力と課題等過負荷の問題と精神的脆弱の問題とパワハラ等の問題について調整することが実習担当教員の「責務」であること、及び具体的な配慮内容として学生との間では「実習状況の把握と信頼関係の構築」のため、①実習前面談、②実習健康日誌、③週1回の面談、④定期的電話とメールその他を、スーパーバイザー側とは「実習状況の把握と信頼関係の構築」のため、①日頃の信頼関係、②実習地訪問、③電話、その他を行い、「問題発生を予防し、ゼロ対策を徹底することが実習担当教員の責務」であることをみとめています。
 また、臨床実習のリスクとして、「精神的脆弱の問題に比べてパワハラ等の問題がかなりある」と、パワハラの存在がかなりあることを認め、さらに、「実習担当教員の「安全配慮義務」に問題がある」と明記しています。


 
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■ 原告準備書面11を提出しました。

  原告準備書面(11)は、一裕会 辻クリニックに対する反論です。
  全文を読む準備書面(11)

 原告の主な主張内容

 一裕会 辻クリニックが負う、「嫌がらせ、いじめ」などのハラスメントが生じるような事態を発生させない義務について述べています。


■ 原告準備書面10を提出しました。

  原告準備書面(10)は、髙寿会 近畿リハビリテーション学院主張に対する反論です。
  全文を読む準備書面(10)

 原告の主な主張内容

●臨床実習が強い緊張を伴うものであり、実際亡輝民も強い緊張に悩みながら本件臨床実習に従事しうつ状態となっていること
●本件臨床実習及びそれに伴う報告書等の作成により、極度の睡眠不足に陥ること
●睡眠不足が精神疾患の発病を引き起こすものであること
●亡輝民も本件臨床実習及びそれに伴う報告書等の作成に要する時間が長時間に亘り、睡眠時間が2~3時間であり、そのことにより本件精神疾患の発病に至ったといえること
●心理的負荷による精神障害の認定基準(甲41)からも、亡輝民が被った本件臨床実習の負荷と本件精神疾患の発病との間の相当因果関係が認められること


 
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■ 原告準備書面9を提出しました。

  原告準備書面(9)は、一裕会 辻クリニック主張に対する反論です。
  全文を読む準備書面(9)

 一裕会 辻クリニックの主張はこちら

<原告の主な主張>

● 被告主張の亡輝民がNバイザーから「当初から実習日誌や特に症例日誌について,検査予定や,反省点や感想を記載すべきことを求められていた」(被告書面5頁8行目以下)とは認められないこと

● 検査中止が指示された11月12日の検査内容及び中止となった理由が被告主張は事実に反すること(被告第4準備書面5頁以下)

<被告への求釈明>

亡輝民の実習時の担当症例患者であった「症例患者」に関し、下記の事項を明らかにされたい。

(1) 辻クリニックにおいて付された診断病名
(2) 同患者が辻クリニックで初めて診察を受けた日時
(3) 平成25年1月から11月30日までの同患者の辻クリニックへの通院日数
(4) 上記期間における、同患者の北斗整骨院への通院日数
(5) 上記期間における、辻クリニックでの同患者への治療内容
(6) 上記期間における北斗整骨院での同患者への治療内容


<求釈明を必要とする理由>

 亡輝民が残した担当症例レポートの草稿(甲17)によると、担当症例の患者について、「Ⅰはじめに」において「25年以上前の左大腿骨骨折により左下肢の動作能力が低下した症例を担当」との記載がある。また「Ⅲ医学的情報」においては、診断名として「変形性腰椎証、右肩関節周囲炎、骨粗鬆症」との記載もある。
 以上のように、本症例では原因となった骨折事故が相当以前に発症し、その後長期間が経過しており、リハビリ期間もまた相当長期間に及び、診断名も上記のとおり錯綜している。臨床経験が未熟な実習生にとって、上記のような患者が担当症例として適切かどうかを判断するためには、上記の求釈明事項が明らかにされる必要があると思料する。


※上記の北斗整骨院とは辻クリニックに併設されている整骨院のことです。(オーナーはクリニックと同じ)


 
■ 原告準備書面8を提出しました。

  原告準備書面(8)は、近畿リハビリテーション学院主張に対する反論です。
  準備書面(8)

 近畿リハビリテーション学院の主張では、

 ●自殺の予見性は具体的訴えがなかったとしています。
 ●辻クリニックではそれまでに指導の範囲を超えた違法行為がなかったと主張しています。
 ●実習先として辻クリニックの悪い評判を聞いたことがなかったと主張しています。

 近畿リハビリテーション学院は、短期間に2名もの自殺者を出したことの重大性を認識できているのか疑問です。


 
■ 原告準備書面7を受けての被告一裕会(辻クリニック)の反論内容を記述します。

 ① 適切な症例患者の割り当て義務と義務違反行為について
原告主張の注意義務に沿う割り当てとは、具体的にどのような患者を割り当てればよかったのか全く不明である。

 ② 強度の心理的負荷を与えないように配慮する義務について
そもそも心理的負荷や懲戒的要素を抜きにして、教育が出来るのかという根本的な疑問がある。また心理的負担が「強度」 かどうかの判断基準が示されない限り、注意義務違反かどうかの判断が恣意的となり、徒に結果責任を問うことになりかねない。

 ③ 実習生が過度の疲労状態に陥らないように配慮するべき義務について
原告主張の注意義務に沿った配慮がどのようなものかが不明である。

第4準備書面で従来の主張を繰り返す中で一裕会は、臨床実習の指導手引きである「臨床総合実習指導要綱」は近畿リハビリテーション学院が 作成したものであり、辻クリニックのNバイザーの行動を規制するものではないと主張しています。自分たちが実習を受け入れた養成校の指導要綱に準拠しない実習を行うなら、何をもって実習指導していたのか大いに疑問です。 このような主張をする実習地に対して学院は何を指導してきたのでしょうか。


 
■ 原告準備書面7を提出しました。

  準備書面(7)

 
■2015年10月26日 被告一裕会(辻クリニック)提出の準備書面(3)が提出されました。

被告辻クリニックの主張の一部を下記に抜粋したものを掲載しました。

 ① 臨床実習のあり方について
臨床実習のあり方についての議論があることは認めるが、詳細は不知。臨床実習の在り方は、被告一裕会(辻クリニック)の問題というよりは、むしろ被告髙寿会(近畿リハビリテーション学院)の問題である。


 ② 適切な症例患者の割り当て義務について
被告一裕会(辻クリニック)は慎重に症例患者を選んでおり、症例患者の選択についても、被告一裕会(辻クリニック)に教育的裁量権がある。


 ③ 強度の心理的負荷を与えないように配慮する義務について
原告は、「強度の心理的負荷をあたえないように配慮すべき義務」があると主張するが、実習先である被告一裕会(辻クリニック)は、一種の教育機関である。教育の本質として、そこに強制的な側面があることは否定しがたく、実習生の指導に懲戒的な要素が必要になる場合もあり得ることは既に主張している。それであれば、およそ実習生に心理的な負荷を与えないで教育をすることは不可能である。


 ④ 実習におけるパワーハラスメントについて
パワーハラスメントとは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的、身体的苦痛を与える又は職場の環境を悪化させる行為」とされる(厚生労働省HP)。亡輝民氏と●●バイザーは同じ職場で働く者ではなく、働いているのは●●バイザーだけで、亡輝民氏に対して職場内の優勢を発揮する局面にもなく、共通の業務を有している訳でもない。従って、パワハラを問題にする素地に欠けている。



 
■2015年10月26日 原告準備書面を提出しました。

  準備書面(6)
  <内容>
今回の準備書面では、髙寿会(近畿リハビリテーション学院)の安全配慮義務違反に関する原告の主張を述べました。


■2015年8月28日 原告準備書面を提出しました。
 
  準備書面(5)
  <内容>
   第1、臨床実習の在り方について
   第2、一裕会(辻クリニック)の実習時におけるバイザーの指導の問題点
   第3、一裕会(辻クリニック)の安全配慮義務について

今回の準備書面では、被告一裕会(辻クリニック)の安全配慮義務違反に関する原告の主張を述べました。



■2015年5月13日 第3回期日:裁判内容

 多数の皆様に傍聴にお越しき、心よりお礼申し上げます。

 ●原告より 被告髙寿会(近畿リハビリテーション学院)及び一裕会(辻クリニック)に対して、 原告準備書面2,3,4を提出致しました。

 原告が提出した準備書面はこちらからご確認ください。
  準備書面(3)
  準備書面(4)

<POINT>
 準備書面トピックは追って掲載いたします。

 ※裁判経過につきましては、順次このサイト上に掲載していきます。



 皆様からの情報の提供をお願いします。※メールアドレスはページ下に記載しています。
 ご支援よろしくお願いします。




■2015年3月18日 第2回期日:裁判内容

 多数の皆様に傍聴にお越しき、心よりお礼申し上げます。
 座席数の都合上、傍聴いただけなかった皆様には、お詫び申し上げます。

 ●原告より 被告髙寿会(近畿リハビリテーション学院)に対して、原告準備書面を提出致しました。
  準備書面(2)

上記書面は、被告髙寿会が提出した答弁書中に記載された原告への求釈明に対する回答です。

<POINT>
 被告の髙寿会(近畿リハビリテーション学院)は、当該事件に対して安全配慮義務が具現化していたことを否定するとしています。
 その上で、原告に対し、学院側が負っていた具体的な安全配慮義務を示せと求めてきたものが、上記求釈明です。

 原告は、当時近畿リハビリテーション学院が負っていた具体的な安全配慮義務を書面にて提出致しました。

 近畿リハビリテーション学院は、'08年に同じような自死者を出したにもかかわらず、自らの安全配慮義務を認識できないまま放置した結果が、今回の事件の要因であると私達は考えています。



 ※裁判経過につきましては、順次このサイト上に掲載していきます。
 傍聴にお越しくださいますようお願いします。


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 ■2015年1月28日 第1回期日:裁判内容
 傍聴にお越し頂いた方々に、お礼申し上げます。

・ 原告による意見陳述が行われました  陳述内容はこちら→原告意見陳述
・ 被告より答弁書が提出されました。



 ■12014年11月28日 大阪地方裁判所へ訴状を提出いたしました。



 ※裁判経過につきましては、順次このサイト上に掲載していきます。
 傍聴にお越しくださいますようお願いします。


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近畿リハビリテーション学院と辻クリニックに対する裁判のサイト,趣旨